「自主点検チェックシート」で経理能力向上&内部統制強化!

会計・経理処理

「自主点検チェックシート」は、文書管理、経理処理、在庫管理 等において “正しい管理・処理” が行われているかをチェックできる点検表です。本ページでは、この チェックシートの内容、使用のメリット、提供元のリンク などをご紹介したいと思います。

自主点検チェックシートとは?

自主点検チェックシートは、企業の「経理能力(経理水準)の向上」や「内部統制の強化」に役立てるために、日本税理士連合会 監修の下、全国法人会総連合が中心となって作成した簡易点検ツールです(後援:国税庁)

平成27年(2015年)4月から全国の法人会で、同5月から納税協会(近畿地方の納税者向け団体)で運用を開始しています(配布・ダウンロードを開始)。

このツールを活用することにより、経理スキルのアップ、内部統制強化による不正防止、税務リスクの低減などの効果を得ることができます。

自主点検チェックシートは、法人会のホームページからダウンロード&印刷することが出来るほか(後述:本ページの末尾にリンク掲載)、税務署で貰うこともできます(後述)

チェックシートの内容は?

チェック項目は全部で83項目

自主点検チェックシートに記載されている項目は、全部で83項目あります。文書管理の項目が11項目、資産の項目が25項目、負債が13項目、損益関係が29項目、その他(消費税、印紙税)が5項目となっています。

チェック項目を一部抜粋しますと、以下の内容となっています。

  • 通帳、小切手帳、手形帳等と印鑑は別の場所に保管されていますか。(文書管理)
  • 決算期末においては、締め後の取引についても、売掛金等に含めていますか。(売掛金)
  • 支払条件に変更があるものについては、その理由が明らかにされていますか。(買掛金)
  • 支出の効果が一年以上に及ぶものがないか確認しましたか。(経費全般)
  • 契約書には、印紙が適正に貼付等されていますか。(印紙税)

このような感じで、「基本的&原則的なものではあるけれど、キチッと管理しなきゃいけない項目」がズラリと並んでいます。自社の管理体制が緩んでいないかどうかを再チェックする意味でも、大変役に立つと思います。

「〇」「ー」「×」を付けるだけ

チェック項目については、「ごく基本的な内容」だったり「原理原則に基づいた点検項目」だったりしますので、大半の項目が「〇」(マル)、もしくは「-」(該当せず)になるかと思います。

ただし、一部の項目は「もうちょっと改善が必要かな?」と思えるものもあるかもしれません。もし改善が必要な項目があったら、「×」を付けて、末尾に「点検結果&改善方針」を記入する欄 がありますので、現況と今後の対策を記入します。あとは、改善に取り組んでいけばOKです。

すぐに直せそうなものはその場で修正、時間がかかるものは(ほったらかしにしないで)速やかに対処していければ、大変理想的ですね。

少しの手間で実施可能。記載方法もシンプル!

このチェックシートの項目については、「いつも経理をきちっとやっている」「まあまあちゃんとやっている」と自負する会社なら、チェックを実施しても さほどの負担は生じないと思われます。

自主点検チェックシートのメリット

このシートの大まかな利点は冒頭に書きましたが、もう少し具体的に申しますと、以下のようなメリットがあると思います。経理面の管理が強化されて トクするのはもちろんですが、結果的に税務面でもメリットが生まれてきます。

経理・社内管理におけるメリット

  1. 経理(記帳や伝票作成など)の基本的なミスを発見できるようになる
  2. 入出金適切に管理できるようになる(回収ミス、支払いミスを回避可能)
  3. 正しい経理処理・手順をルール化することができる
  4. 無駄な出費があった場合にも気づきやすくなる
  5. 不正経理を防止しやすくなる
  6. 事業規模が拡大しても同じルールで対応できる
  • ⇒ よって、「経理能力向上」や「内部統制強化」が図れる

税務面でのメリット

  1. 経理面での自主点検が正しく行われていれば、税務上のミスも低減できる
  2. 自主点検シートを活用した場合は「法人事業概況説明書」(申告書添付書類)の「社内監査」の項目に「 有」と記載できる(空欄で提出しなくて済む ⇒ 印象が悪くなりにくい)
  3. (管理能力が高まることにより)税務調査での指摘事項を減らせるようになる
  • ⇒ よって、「修正申告」や「追徴課税」のリスクを減らせる

実施しなかった場合のデメリット

一方、チェックをしなかった場合のデメリット(想定しうるリスク)は、ちょっと考えただけでもこんなに出てきます。

  1. 出金管理の杜撰さにより支払いをうっかり忘れる
  2. 入金管理の杜撰さで売掛金が未回収になる
  3. 備品、仕入品、資産等をうっかり重複購入してしまう
  4. 備品、仕入品、資産等の紛失に気付かない
  5. 通帳、契約書、印鑑現金、重要書類等の紛失・盗難リスクが生じる
  6. 帳簿や法人税等申告書の内容が不完全 → 税務リスク上昇
  7. 入出金や物品等の管理が曖昧になり、資金繰りも悪化する
  • ⇒ 企業の存続が 徐々に危ぶまれる状態に … 。

… 会社の責任は、最終的に社長個人に降りかかってくるわけですから、このようなメリット・デメリットを考えても、やはり「やっておいて損はない」といえそうですね。

事業を円滑に進めるためのツールとして

私がお伝えするまでもなく、既にこの自主点検チェックシートをうまく活用して、「正しい経理」「無駄のない合理的な処理」となるよう努めている企業さんも多くいらっしゃることと思います。

会社の成長・成功を夢見るのであれば、「モノやサービスを売って、利益を上げる」こと、つまり「儲けの源泉となる本業に全力投球したい」ですよね。その目標を円滑に実現するためにも、このシートを活用して経理面&社内管理体制(間接的な事務、周辺業務等)を整えておきたいですね。

チェックシートは、全国法人会のサイトで入手可!

自主点検チェックシートは、「全国法人会」「納税協会」(近畿地方の法人会)、その他各地の法人会のサイトからダウンロード&コピーできます。今すぐに手に入りますので、こちらを印刷して ホッチキスで留めれば、その場で使えます。

また、各税務署の「別表」や「勘定科目明細」の用紙が置いてある棚(税務署入口の脇などに棚が設置されています)

  1. 自主点検ガイドブック【入門編】
  2. 自主点検チェックシート【入門編】

の冊子(2冊)が(在庫を切らしていなければ)置いてあるかと思います(自由に持ち帰り可)。内容は、後述の 全国法人会総連合 のダウンロード版と全く同じものになります。