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決算対策で節税 - 社会保険料 (2)



決算対策で節税 - 社会保険料 (2)

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決算対策で節税 - 社会保険料 (2)
3. 仕訳は 2通り の方法がある
4. 仕訳例 ①(月末に未払計上)
5. 仕訳例 ②(支払い時に費用計上)
決算対策で節税 - 社会保険料 (1) / (2) / (3)



社会保険料は、請求分が発生した月の「1か月後」に年金事務所に支払う(例: 3月分を4月末に支払う)ことになっています。このため、「会社負担分の社会保険料」については、以下のいずれかの方法で計上する(仕訳を行う)ことになります。




月末に当月分を 『法定福利費 / 未払費用』 として未払計上するケース
支払った時に 『法定福利費 / 預金』 として費用計上するケース

 ①のように、会社負担の社会保険料が発生した「当月末」に 法定福利費を計上(未払費用を計上)すれば、決算期末に未払費用の振替仕訳を忘れてしまうといったトラブルも防げます(毎月 未払計上しているので、期末月も前月同様に仕訳をすれば済むため)。また、余談ですが、当月に発生した費用を適正に月次損益(期間損益)に反映させることもできますので、毎月の試算表を「より正確な収支把握のツール」として活用できます。最近は、こちらの仕訳を選択される会社が多いようです。

 一方、②のケースの場合、翌月末の(実際の)社会保険料納付時に 法定福利費を計上することになります。このように、「費用・収益の見越し・繰延処理は決算時に行う」という処理を選択されている場合、実際の支払い時にのみ仕訳すればいいので、経理処理を簡略化したい会社などは、この方法を選択しているようです。

 ただし、②を選択する場合は、決算整理仕訳の際に「当月(期末)の会社負担分の社会保険料」を未払費用に計上するのを忘れないように気を付ける必要があります。この処理を忘れると、節税効果が得られなくなります。



 本項では、「 ① 月末に当月分(の会社負担の社会保険料)を 『法定福利費 / 未払費用』 として計上するケース 」の仕訳の流れについて確認することにいたします。


 まず、会社負担分の社会保険料を、当月末に借方へ「法定福利費」の科目で記載します。ただし、支払いは翌月なので、貸方に「未払費用」の科目を使用して未払計上します(従業員負担分の社会保険料の仕訳については、記載を省略しました)


 (借 方)  (貸 方)
法定福利費 30,500 未払費用 30,500


 次に、前月に未払計上した法定福利費(会社負担の社会保険料)と、従業員からの預り金(従業員負担の社会保険料)とを合算し、翌月末に年金事務所へ納付します(休日の場合は、翌営業日などの銀行引き落とし日に納付)


 (借 方)  (貸 方)
預り金 ※(a) 30,000 普通預金 60,500
未払費用 ※(b) 30,500

※(a): 前月 の給料に対する 従業員負担分 の社会保険料(前月or当月給料日の天引き分)を納付
※(b): 前月 の給料に対する 会社負担分 の社会保険料(前月の費用計上分)を納付
(折半の金額 30,000円 + 子ども・子育て拠出金 500円 = 30,500円)



 期中に(毎月)未払計上しているため、期末の決算振替仕訳は不要です

 (借 方)  (貸 方)
(仕訳なし)


 「 ② 支払った時に(会社負担の社会保険料を) 『法定福利費 / 預金』 として費用計上するケース 」の仕訳の流れについても確認することにいたします。


 「会社負担分の社会保険料」は、月末に計上しないため、当月分の仕訳は不要です(従業員負担分の社会保険料の仕訳については、記載を省略しました)。なお、前月の会社負担分の社会保険料の納付の仕訳(下の(2)の仕訳)は別途行う必要がありますので、ご注意ください。


 (借 方)  (貸 方)
(仕訳なし)




 翌月末になったら、「前月の会社負担の社会保険料(法定福利費)(b)」を費用計上し、そして 前月の給与支払い時に預かった「従業員負担の社会保険料(預り金)(a)」とを合算して、年金事務所へ納付します(休日の場合は、翌営業日などの銀行引き落とし日に納付)


 (借 方)  (貸 方)
預り金 ※(a) 30,000 普通預金 60,500
法定福利費 ※(b) 30,500

※(a): 前月 の給料に対する 従業員負担分 の社会保険料(前月or当月給料日の天引き分)を納付
※(b): 前月 の給料に対する 会社負担分 の社会保険料(前月の費用計上分)を納付
(折半の金額 30,000円 + 子ども・子育て拠出金 500円 = 30,500円)


 
 期末月の法定福利費を未払い計上していないため、振替仕訳をおこなって、費用計上します。この振替仕訳を忘れると(期末に費用計上しないと)その金額が そのまま "利益" となってしまい、大損しますので、忘れないようご注意ください(節税効果が得られません)


 (借 方)  (貸 方)
法定福利費 30,500 未払費用 30,500

 
 翌期首になったら、前期末に振替仕訳をした未払費用勘定を(法定福利費勘定を用いて)振り戻します(再振替仕訳をします)


 (借 方)  (貸 方)
未払費用 30,500 法定福利費 30,500




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