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決算対策で節税 - 未払費用 (1)



決算対策で節税 - 未払費用 (1)

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決算対策で節税 - 未払費用 (1)
1. 「未払費用」とは?
2. 税務上の「未払費用&未払金」の要件
3. 会計上の「未払費用と未払金の違い」
決算対策で節税 - 未払費用 (1) / (2)



 会社の営業外の経費は、支払いが確定しているものについては、未払計上(「未払費用」「未払金」の科目を使用)することができます。

 未払費用とは、「本来の営業取引以外の継続的な取引から生じる債務の当期分未払額を 決算時に計上するための経過勘定」のことをいいます。

 もう少し分かりやすく申しますと、「営業取引以外の継続な取引によって生じた確定債務であるものの、決算日(期末)までに支払いが到来していないもの」のことをいいます。これらの費用については、(翌期の)実際の支払い日を待つことなく、当期に未払費用として計上することが可能です。



 未払費用に計上できる経費は、会社負担分の社会保険料固定資産税、従業員給与、水道光熱費、新聞代、事務所家賃(後払いの場合)、保険料、電話代、プロバイダ代など、その他にも色々あります。これらを漏れなく拾い出して、節税しましょう!



 法人税法(第22条第3項)では、損金(=税法上の費用)に算入できる範囲は、「償却費以外の費用で 当該事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除く」と定められています。つまり、「債務が確定している経費(費用)」であれば、損金に算入できるということです。この考え方を「債務確定主義」、「債務確定基準」といいます。

 税務上、「債務が確定している経費(費用)」と認められるためには、以下の3つの要件に当てはまる必要があります。そして、これの要件を満たしている経費であれば、未払計上(未払費用、未払金で処理)してよいことになっています(法人税基本通達2-2-12)

当該事業年度終了の日(=決算日)までに債務が成立していること
( ⇒ 支払い義務が確定していること)
決算日 までに具体的給付をなすべき原因事実が発生していること
( ⇒ 法律上支払う契約があること)
決算日 までに金額の合理的算定が可能なこと
( ⇒ 金額が明らかであること、金額が計算できること)

 つまり、(税務署は)「既に商品やサービスの提供を受けていて(原因事実が発生)、支払金額がカチッと確定されていて(債務が成立、支払いが確定)、請求書が届いていたり支払いの明細が明らか(金額を合理的に算定)になっていれば、経費(損金)と認めますよ」ということですね。



【 「未払費用」の会計上の定義 】
 「未払費用と未払金の区別がよくわからん!」という話を聞きます。私も、最初は紛らわしいなあと感じていました。未払費用は、「企業会計原則注解」 において、次のように定義されています。

 「未払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対して、いまだその対価の支払が終らないものをいう。従って、このような役務に対する対価は、時間の経過に伴いすでに当期の費用として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の負債の部に計上しなければならない。また、未払費用は、かかる役務提供契約以外の契約等による未払金とは区別しなければならない。」 ・・・つまり、未払費用と未払金の違いの箇所をピックアップして申しますと、



未払費用 … 継続してサービスを受ける契約になっていること
( ⇒ 1回限りの単発サービスではないですよ、という意味)

 ということです。この会計上の基準に加えて、前述の税務上の要件(①~③。債務確定基準)を満たせば、「未払費用」ということになります。会社負担分の社会保険料、固定資産税、従業員給与、水道光熱費、新聞代、事務所家賃(後払いの場合)、保険料、電話代、プロバイダ代、支払利息などが挙げられます(なお、これらの個別の費用項目については、今後少しずつ解説していきたいと思います)

【 「未払金」の会計上の定義 】
 逆に、非継続的な役務提供契約、すなわち 「1回限りの単発サービス」であれば、未払金であるということになります。もちろん、未払費用と同様に、税務上の要件(①~③。債務確定基準)も満たす必要があります。例えば、クレジットカードで書籍、事務用品、パソコンを買った場合や、資産を取得して支払いが未払いの場合などは、この未払金に該当しますね。


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