人事・労務関係書類の保存期間

会計・経理処理

「労働基準法」関係書類の保存期間

本ページでは、人事・労務関係の書類の保存期間についてまとめてみました。まず最初に、「労働基準法」に関する書類の保存期間について確認することにいたします。

労働基準法第109条では、「労働者名簿、賃金台帳、雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない」と定められています。

これらは、労働者の権利、労働に関する紛争の解決、監督の必要性などの理由から、使用者の義務として規定されているものです。

なお、賃金台帳は、労働基準法での保存期間は3年となっていますが、国税通則法では「7年間の保存」が義務付けられています。税法を優先して、7年間保管するようにしましょう。

帳簿及び書類の具体例 保存
期間
起算日
労働者名簿 3年 死亡・退職・解雇の日
雇入れ・退職・解雇に関する書類
(雇用契約書、退職届など)
3年 退職等の日
賃金台帳
注意! :国税通則法では7年保存を義務付けています
3年
(国税:7年)
最後の記入日
その他の賃金に関する書類 3年 完結の日
労働時間の記録に関する書類
(出勤簿、タイムカード、残業命令書、残業申請書、残業報告書など)
3年 完結の日
労働基準法の規定に基づく労使協定等
(時間外・休日労働に関する協定届など)
3年 完結の日
(期間満了日)
各種の許認可関連書類
(解雇予告除外認定申請書など)
3年 完結の日
災害補償に関する書類 3年 補償終了の日
企画業務型裁量労働制についての労使委員会の決議事項の記録 3年 有効期間の
満了後
労使委員会議事録 3年 開催日

「社会保険」関係書類の保存期間

社会保険(健康保険・厚生年金保険)に関する書類は、当該労働者退職等の日(=完結の日)から2年間保存することになっています。

保存書類には、「健康保険・厚生年金保険資格取得確認および標準報酬決定通知書」、「標準報酬月額決定通知書」などがあります。また、厚生年金基金に加入している企業の場合は、厚生年基金の掛金、標準報酬関連の書類もこれに該当します。

 (根拠法令:健康保険法、厚生年金保険法)

帳簿及び書類の具体例 保存
期間
起算日
健康保険に関する書類
(資格取得等確認通知書、資格喪失確認通知書、標準報酬月額決定通知書等)
2年 完結の日
(当該労働者の退職等の日)
厚生年金保険に関する書類
(資格取得等確認通知書、資格喪失確認通知書、標準報酬月額決定通知書等)
2年 完結の日
(当該労働者の退職等の日)